キリスト教の世界でも、利子を取ることの是非はながらく激しい論議のタネでした。それが公認されたのは16世紀に入ってからです。現在では、おカネを貸す側は、「貸してもらった以上は、礼をするのがとうぜんだろ」と、考えます。「礼のしかたが十分でないと貸してやらないよ」となります。だから、おカネを借りたい人は、貸してくれる人に、お礼をしなければなりません。おカネの貸借にともなうお礼が、利子、利息、金利です。同じもののことを、さまざまに呼んでいるわけです。おカネが生み出す利益だから、金利。その利益は、元のおカネ(貸借されたおカネ)が増えた分だから、親から息子・息女が増えたようなもので、だから利息、利子。元のおカネ、つまり元金にたいする利子の割合を、利子率、あるいは利率と言います。
市場が成熟化し、競争力が衰えてきた産業にとっては、新しい事業分野の開拓や、革新的な技術による生産コストの引き下げが課題です。鉄鋼メーカーは本業の伸び悩みに対応して、半導体の生産に乗り出すなど、事業の多角化を進めています。大手繊維メーカーの場合も、総売上高に占める繊維の割合は年々低下し医薬品や化成品など非繊維部門が新しい収益の柱になってきています。個々の産業の調整が進むと、産業全体の配置図も変わってきます。一般に、経済が発展するにつれて、人やおカネは農業などの第1次産業から製造業などの第2次産業へ、さらにサービスなどの第3次産業へ移っていきます。明治・大正時代の日本は、第1次産業の生産が第2次産業を上回る農業国でした。いまから65年前の昭和3(1928)年ごろ、第2次産業が第1次産業を追い抜いて、工業国になりました。最近は、金融・サービス部門のウエートが一段と高まり、第3次産業が国内総生産額の約6割を占めています。市場での競争に敗れて姿を消してしまった産業もあれば、新しく生まれる産業もあります。そうした産業の新陳代謝が経済の活力源になります。
コミットメントラインについて付言すると、99年に成立した特定融資枠契約法では、コミットメントライン契約は、金融機関等が一定期間にわたり一定の融資枠(コミットメントライン)を設定し、その範囲内であれば債務者(顧客)の請求に基づき融資を実行することを約束し、債務者は、融資枠を享受する対価として一定の手数料(コミットメントフィー)を金融機関等に支払うことを約束する契約のことを言う、とされている。金融機関等は債務者が商法特例法上の大会社(資本金五億円以上または負債額二〇〇億円以上の株式会社)であれば(同法2条)、通常の貸出金利の他にコミットメントフィー(手数料)を取得することができる。この手数料については、利息制限法及び出資法の「みなし利息」には該当せず、そのため制限利率の適用がない(同法3条)。申立企業にとっては再生のため十分な融資枠を期待する一方で、実際の借入れは場合によって少額ですんだり、資金を寝かしたりせずに有効活用するためにも、コミットメントライン契約による融資の必要性・合理性は高い。