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ボイス中心の市場

ボイス中心の市場から、データ通信の割合が大きい市場に変われば、この枠組みはうまく機能しなくなる。とくにNTTの場合のように、地域会社はボイスの市場を担当し、OCN(OpenComputerNetwork)をはじめとした高度データ通信は担当外となれば、縮小傾向のボイスの市場で地域会社の生命力は弱くなる一方だ。将来、ボイスもIPやATMをベースとしたネットワークで送られるようになれば、この傾向は一層厳しくなる。無論、NTT地域会社も、より徹底したコスト削減や筋肉体質化を進めるべきだ。が、それにしても将来への展望を描きにくいことは間違いない。九九年の分割のフレームは、97年前後につくり上げられたものだが、当時、一大トラフィック革命はまだまだ先のことと前提されていた。まさしく一寸先は闇という世界で、この大革命はあっという間に日本を襲ってきた。当時、アメリカの状況は知られてはいたが、今日ほどの進化は遂げていなかった。したがって、我々はこの大革命を予測できなかったことは問題としない。むしろ、市場、技術環境が大きく変わった以上、すぐに対応すべきだと言っている。これからの国民経済・社会の活力の源泉となる通信インフラのありかた。これはまさしくきわめて重要な国民的課題であり、十分な検討と、しっかりしたビジョンを持って、大胆に意思決定してほしい。

アロハネットが電波を使わなければならなかった

同時に聞こえるのはまだよいのですが、何人かが同時にしゃべるとぶつかり合って聞こえなくなってしまうという短所があります。この意味では電波を使うコミュニケーションは、空気を用いた、人間の根本的なコミュニケーションと非常に似ているのです。アロハネットが電波を使わなければならなかったためにこの問題に直面し、研究・開発をすることになったのですが、それをヒントにメトカルフェが、電気的なケーブルを使って同じことが可能かどうかという方向に研究を発展させたところが、イーサネットの足どりのおもしろいところです。ここで開発されたCSMA/CD(キャリア・センス・マルチプル・アクセス/コリジョン・ディテクション)というメカニズムが、後のコンピュータ・コミュニケーションの技術にたいへん大きな影響を与えたのです。

世界的に見てもヤフーとグーグルが二強である

世界的に見てもヤフーとグーグルが二強であることは揺るがず、検索エンジンと言えばこの2社だけを論じてもいいのだが、もっとも、この「1位ヤフー、2位グーグル」の順位が日本固有の現象である。以下もコムスコアの調査(07年9月21日発表)だが、アメリカにおける検索エンジンのシェアは、グーグルが58.6%、ヤフーが22.4%と、グーグルがヤフーの2.5倍以上の大差をつけて圧倒している。両社のこの差は年々広がっており、ヨーロッパも同様であると言う。このように、検索エンジンのシェアは日本だけが特殊だと見られてきたのだが(その理由は後で考えよう)、先のコムスコアの日本の検索エンジンシェアによると、ヤフーは、06年7月のシェアが65.9%であったことに比べると、約20%(18.5%)もシェアを落とし、27.8%だったグーグルは、逆に約7%(7.2%)伸ばしている。さらに1人当たりの検索回数は、ヤフー利用者の56.0回に対してグーグル利用者は64.5回となっており、ここからは、ヤフー利用者よりも検索エンジンを積極的に活用しているグーグル利用者の姿が見えてくる。